長谷川穂積選手は、WBC世界スーパーバンタム級チャンピオン。12月9日神戸市内で記者会見し現役引退を表明しましたが、長谷川穂積選手の輝かしい戦績とその軌跡について書いてみました。
長谷川穂積選手が現役引退表明! 現役世界王者のまま17年間のプロボクシング人生に終止符!
長谷川穂積プロフィール
本名 :長谷川 穂積(はせがわ ほづみ)
通称: 日本のエース(Ace of Japan)
生年月日:1980年12月16日(35歳)
階級:スーパーバンタム級
第31代・WBC世界スーパーバンタム級王者
身長 :168.5cm/リーチ :169cm
国籍: 日本
出身地 兵庫県西脇市
スタイル: 左ボクサー
所属:真正ボクシングジム
プロボクシング戦績
総試合数 :41試合
勝ち: 36試合/内KO勝ち 16試合
敗け :5試合
評価:バンタム級では5年間世界王座に君臨し、その間10度の防衛に成功。
また、4度の年間MVPを受賞しており、超高速
の連打と絶妙なカウンターパンチ、卓越した
ディフェンステクニックとスピードを誇る。
来歴
5人兄弟の長男として誕生。
小学2年時から元プロボクサーの父にボクシングを教わるが、あまりの厳しさに反発し中学生時代は卓球部へ所属。
兵庫県立多可高等学校全日制時代は、夫人である泰子夫人と遠距離恋愛、学業が疎かになり留年そして高校2年で中退。
その後、兵庫県立西脇北高等学校定時制に編入して19歳で卒業。
千里馬神戸ジムに入門、ここから本格的にボクシング人生が始まります。
プロテストは、2度目の受験で合格し、1999年11月22日にプロデビュー。
4回戦時代は2度の判定負けを経験。
長谷川穂積の軌跡
1999年11月22日:プロデビュー
2003年5月18日:OPBF東洋太平洋バンタム級王座獲得。その後、3度の防衛に成功
2004年12月20日:王座を返上。
2004年10月30日:WBA4位の鳥海純と世界挑戦権をかけて対戦。10ラウンド判定で勝利、WBC王者のウィラポンへの挑戦権を獲得。
世界バンタム級王座獲得
2005年4月16日:20戦目で世界初挑戦し世界チャンピオンとなる。対戦相手はWBC世界バンタム級王者ウィラポン・ナコンルアンプロモーション(タイ/47勝(33KO)1敗2分)。
ウィラポンは1998年12月に辰吉丈一郎を破って王座獲得。その後、辰吉との再戦にも勝利し、さらに西岡利晃の挑戦も4度退け、
この試合が15度目の防衛戦でしたが、長谷川穂積選手にタイトルを渡します。
試合は長谷川が序盤から有効打を的確に当て、4回までリードを奪っていき終盤、
スタミナ切れを起こし始めたウィラポンを攻め立て、最終12ラウンドまで壮絶な打ち合いを
展開。
3-0の判定で長谷川穂積が勝ち世界王座奪取に成功。この試合は2005年度年間最高試合に選ばれました。
初防衛戦~10度目の防衛戦まで勝ち続ける
2005年9月25日:初防衛戦は横浜アリーナで行われ、7ラウンド2分18秒TKO勝ち。
2009年12月18日:10度目の防衛戦/神戸・ワールド記念ホールで第4ラウンド2分38秒KO勝ち。
具志堅用高以来、日本人2人目となる同一世界王座連続10度防を果たす。
11度目の防衛戦で王座陥落
2010年4月30日:日本武道館で11度目の防衛戦に臨みTKO負け。
WBO世界同級王者フェルナンド・モンティエル(メキシコ)との事実上の統一戦に挑むが4ラウンド2分59秒にレフェリーストップにより長谷川穂積のTKO負け。
フェザー級転向と日本人初、飛び級での2階級制覇達成~
2010年11月26日:名古屋・日本ガイシホールでのWBC世界フェザー級王座決定戦に出場し判定勝ちし王座奪取。
WBC世界フェザー級1位ファン・カルロス・ブルゴス(メキシコ)と王座を争い 12ラウンドをフルに戦い抜き、
結果3-0の判定勝ち。王座奪取に成功し、日本人選手としては初となる飛び級での2階級制覇を果たした。
2011年4月8日:神戸ワールド記念ホールでフェザー級王座初防衛戦。4ラウンド58秒TKO負け。
指名挑戦者で元WBO世界バンタム級王者でもあるWBC世界同級1位ジョニー・ゴンサレス(メキシコ)と対戦。
初回から激しい打ち合いに終始し、ゴンサレスの強打を度々被弾、そして4ラウンド右フックを浴びダウン。
ダメージが大きくレフェリーストップとなり
4ラウンド58秒TKO負け。王座から陥落となります。
スーパーバンタム級へ転向
2013年2月20日:フェザー級からスーパーバンタム級に転級
2013年4月26日、神戸市立中央体育館にて56.2kg級ノンタイトル10回戦で、タイ国フェザー級5位のウィラポン・ソーチャンドラシット(タイ)と対戦、3ラウンド2分51秒KO勝ち。
2013年8月12日:大田区総合体育館にて56.7kg級ノンタイトル10回戦で、メキシコスーパーバンタム級王者ヘナロ・カマルゴ(メキシコ)と対戦、1ラウンド2分32秒TKO勝。
2014年4月23日:大阪府大阪市中央区の大阪城ホールにてIBF世界スーパーバンタム級王者キコ・マルチネス(スペイン)と対戦、7ラウンド1分20秒TKO負け(3階級制覇達成ならず)。
2015年5月9日:神戸市立中央体育館にてWBC世界スーパーバンタム級9位であり、
IBF世界スーパーバンタム級12位、またWBCアメリカ大陸スーパーバンタム級王者でも
あるオラシオ・ガルシア(メキシコ)と
フェザー級10回戦を行い、3-0の判定勝ちで再
起に成功。
2015年6月9日、WBC世界フェザー級第9位にランクインされます。
2015年12月11日:神戸市立体育館にてWBO世界スーパーフェザー級5位のカルロス・ルイス(メキシコ)とスーパーフェザー級10回戦を行い、3-0の判定勝ちを収め3階級制覇を達成。
2016年9月16日:エディオンアリーナ大阪にてWBC世界スーパーバンタム級王者ウーゴ・ルイス(メキシコ)と対戦、
9ラウンド終了時、王者ルイスの棄権により3階級制覇を達成します。
2016年10月13日:WBC世界スーパーバンタム級王者としてランクインされる。
現役引退へ
2016年12月9日:神戸市内で記者会見を行い、
「9月16日に行われた、WBC世界スーパ
ーバンタム級王者ウーゴ・ルイス(メキシコ)との試合を最後としたい」
として現役を引退することを表明。
まとめ
現役引退を表明したWBC世界スーパーバンタム級王者の長谷川穂積(35)選手。
国内ジム所属選手ではただ一人の2ケタ防衛と世界3階級制覇を達成した名チャンプが、17年間の現役生活に終止符を打ちました。
11 月中旬に決断したそうで「もうこれ以上、証
明するものがなくなった。前回以上の気持ちを
つくるのが難しくなった。思っていた以上の足
跡を残せた。これからもボクサー長谷川穂積と
して生きていきたい」と壇上であいさつをされ
たそうです。
数々の挑戦をしてきた、長谷川穂積選手、本当
にお疲れ様でした。