リレンザはA型、B型のインフルエンザ両方に効果がある薬で,治療薬のなかでは副作用の少ない薬として認知されていますが、薬に含まれる成分・ザナミビルによって副作用があらわれる人もいるようです。
リレンザの副作用=ショック症状や呼吸困難
リレンザの副作用について
比較的軽い、よく見られる症状
リレンザの主な副作用としては、下痢や頭痛、腹痛、嘔吐などが挙げられ、また、吸入薬であるため、呼吸器系の疾患がある人は、その症状が悪化してしまうことがあるそうです。
治療について:
<成人>
国内臨床試験において、総症例291例(40mg/日111例、吸入・鼻腔内噴霧40例を含む)中、50例(17.2%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告(承認時)。
使用成績調査及び特定使用成績調査5393例中、68例(1.3%)に副作用が報告。
その主なものは下痢13例(0.24%)、発疹7例(0.13%)、悪心・嘔吐7例(0.13%)、嗅覚障害6例(0.11%)でした(再審査終了時)。
<小児>
国内臨床試験において、総症例145例中、3例(2.1%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告(承認時)。
特定使用成績調査784例中、13例(1.7%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告(再審査終了時)。
予防:
国内臨床試験において、総症例161例中、2例(1.2%)に臨床検査値異常を含む副作用が報告(承認時)。特定使用成績調査289例中、副作用は報告されなかった(再審査申請時)。
下痢や頭痛などの症状はしばらくしていると収まることが多いようですが、長い間続くようなら一度病院に行って診てもらうことが必要とのことです。
リレンザは吸入薬であるので、ノドの患部に直接作用するものの、体内への吸収が穏やかで副作用が出にくいという特徴があります。ただ副作用が出にくいというだけで、全くでないというわけではないので注意が必要です。また大人よりも小さい子どもの方が、薬の影響を受けやすいため、副作用の影響も出やすいとされています。
リレンザの副作用のなかでも非常に重い、生命に危険が及ぶ症状
1. ショック:呼吸器系のアナフィラキシー症状:
のどがつまる、息苦しい、息を吸い込むときにヒューヒューと音がする
2. 気管支攣縮:呼吸が苦しくなる症状
ぜんそくの発作、息苦しい、息を吸い込むときにヒューヒューと音がする
3. 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群):皮膚や粘膜の症状:
皮膚が剥がれてしまうヤケドのようにただれる、皮膚が赤く盛り上がって中央だけ白くなる発疹。
このような症状が突然あらわれた場合、重い副作用につながる危険性があり、症状を放っておくと、急激に血圧が低下して意識を失うなど、ショック症状につながることもあります。
異常行動はリレンザでも報告されている?
添付文書には記載されていないものの、リレンザでもまれに、タミフルと同じような異常行動を起こすことが報告されています。リレンザの吸入によってイライラが増すことがあり、それと下痢や頭痛などのストレスが合わさって異常行動につながる可能性があると考えられています。
異常行動の例としては、落ち着きがなく動き回るようになる、声を出しながら走り回る、ベッドから飛び降りて窓から外に出ようとするなどが挙げられます。窓から外に出ようとすると大怪我をしたり、最悪の場合は車にはねられてしまうといった事態になりかねないので、リレンザを吸引した後はなるべく側にいて見守ってあげることが大切です。
こういた症状は半日以内に収まることがほとんどですが、過度な場合は医師に相談することが、すすめられています。