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日本の自動車各社、ガソリン安でアメリカ向け大型車増産へ

日本の自動車各社はガソリン安が続いているアメリカ市場へ、現在人気が非常に高い「多目的スポーツ車」SUVやピックアップトラックといった「ライトトラック」を増産、大型車の販売を増やし収益拡大を狙います。

 日本の自動車各社アメリカでの今後

日本の自動車各社がアメリカ市場で大型車の販売を増やします。トヨタ自動車は国内で人気の高いハイブリッド車(HV)「プリウス」の増産計画を凍結、燃費が劣るものの人気が高い「多目的スポーツ車」(SUV)の輸出を拡大します。またホンダや日産自動車もSUVやピックアップトラックを増産する方針。日本の自動車各社にとっての最大市場であるアメリカは、ガソリン安を背景に燃費性能が高い乗用車からSUVなどに需要が移ってきており市場の変化に日本の自動車各社への対応が求められています。現在アメリカでは これまで続いているガソリン安を背景にSUVやピックアップトラックといった「ライトトラック」の販売比率が今までの5割から6割にも上がってきており、乗用車が多い日本の自動車各販売店ではSUVなどの大型車の品薄が続いています。このため日本の自動車各社はアメリカ市場で大型車を増産し供給を増やします。

現状は?

2015年アメリカでの日本の自動車各社は約660万台を販売しました。これは市場規模が約500万台の日本や、日本メーカーの新車販売が今年初めて400万台に達する見通しの中国を上回ります。大型車は利幅が大きく収益性が乗用車に比べ非常に高く日本の自動車各社は主力市場で確実に稼ぐ体制を整え、今後自動車の世界市場での成長に備えます。

 日本の自動車各社の今後の方針

トヨタ

 

トヨタは2015年12月に全面改良したプリウスを愛知県豊田市にある堤工場で生産しています。2016年に開始予定だった愛知県豊田市の高岡工場での生産を凍結、部品会社に2017年3月までの半年間の生産台数を発売時の計画より約2割減らす方針を伝えています。愛知県豊田市の高岡工場では北アメリカで販売好調なSUV「RAV4」などを生産するとしています。新型プリウスは燃費に加えて走行性能も高め、アメリカで2016年に前年より2割強多い14万台を売る計画でした。しかし実際の販売は2016年8月まで6カ月連続で前年割れ。1~8月は2015年同期比1割減っています。ガソリン安を受け、際だった燃費性能の魅力が薄れてきています。

ホンダ

ホンダは50億~60億円を投じてアメリカのインディアナ州の工場を改修し、2017年から乗用車「シビック」に加えSUV「CR―V」も生産できるようにすると発表。CR―Vを組み立てるメキシコの工場は生産品目を別のSUV「HR―V」に切り替えアメリカなどに出荷します。アメリカアラバマ州の工場でもピックアップトラック「リッジライン」を増産しています。

富士重工業

富士重工業は2016年末を予定していたアメリカインディアナ州の工場の能力増強を半年早め、7月に新ラインを稼働させた。主力SUV「アウトバック」を増産します。

日産

日産は福岡県の工場で2016年4月、SUV「ローグ」の生産を始めました。北アメリカ向けに年間10万台を供給する予定です。

まとめ

ゼネラル・モーターズ(GM)などのアメリカ大手は利便性が高いSUVや燃費は悪いが車体が大きいピックアップトラックの品ぞろえで先行するとしており日本の自動車各社は供給体制を整えて対抗すると同時に、中期的には燃費に優れた車両が必要とみて、プラグインハイブリッド車(PHV)や電気自動車(EV)などの開発に引き続き力を入れる方針です。